小さな教室からの挑戦

小さな教室でのささやかな挑戦を書き綴ります。

2019-01-01から1年間の記事一覧

ミッション・ドリブン

楽しみにしていた一冊が遂に刊行となった。それが、さる先生こと坂本良晶先生の『「学校現場」を大きく変えろ! MISSION DRIVEN』だ。 先日届き、一気読み、そして再読した。ということで、興奮冷めやらぬ内に書評をまとめたいということで、ブログの記事に…

触媒機能としての本

古市憲寿はご存知だろうか? 「とくダネ!」等、多くの番組でコメンテーターの立場として登場している。また、しばしば彼の言動が理由で炎上を起こしているので、知っているかもしれない。 そんな古市の処女作が『絶望の国の幸福な若者たち』である。 絶望の…

また読みたい作品

今週のお題「好きな漫画」 漫画はすきだ。いろいろと漫画を読んできている。今も、『ワンピース』等、いくつかの作品を購入し、読み続けている。 でも、さすがに年も年なので、少しずつ手放している。その手放してしまった作品の中から一つ紹介する。 それが…

長いは悪い

ある研究発表会に参加した。一つの授業を参観し、協議会にも参加した。 そこでは、授業者からの話があった。これは一般的流れであろう。 そこでの授業者の話が長い長い。一時間程の協議会であるが、二十分程話が続く。やっと協議が始まる。参観者から感想や…

「限定」よりも「定番」を

今日は10月31日、ハロウィンの日である。ハロウィンは外国のお祭というイメージだ。だけど、ここ五年程で日本でも定着してきた感がある。 マーケティング的にも、夏休みからクリスマスの間に行事があると嬉しいのだろう。だからか、ハロウィン仕様の商品があ…

「EdTech」という名の黒船

「EdTech」という言葉を聞いたことがあるだろうか? まだまだ教職員全体に浸透していない言葉であるように思う。しかし、知っている人は一定数いる言葉であるとも思う。知らない人もいるだろうが、そのうちこの言葉は教育界の中心に近いところにいるようにな…

何もかもを忘れないために

僕にとって定番グッズは「手帳」である。 手帳は書店で売っているような一般的な手帳を使っている。教師が使いやすいように作られている手帳は使ったことがない。 手帳には「To Doリスト」を書いている。仕事を始めた時に、多くの仕事に飲み込まれることがし…

支流での気づき①「立ち止まり、逸れる」

以前、「メインストリームから外れる」という記事を書いた。 kyousituchallenge.hatenablog.jp 今年度は担任をしていない。だから、メインストリームからは外れているような思いでいる。だけど、それが悪いことだとは思っていない。また、そこでの気づきとい…

そこに意図はあるんか

今年は算数専科ということで、若手の授業のT2として教室に行くことがある。また、空き時間を利用して若手の授業を参観しに行くこともある。そこで考えたことを今回は書いてみる。 若手の授業では、「やっぱり」「どっちでも」「まあ別にいいかな」という言…

チームづくり、はじめの一歩に

以前の書評で『宇宙兄弟「完璧なリーダー」は、もういらない。』を取り上げた。 kyousituchallenge.hatenablog.jp その姉妹本とも呼べるのが、今回紹介する『宇宙兄弟 今いる仲間でうまくいくチームの話』である。タイトルからわかるように、本書のテーマは…

金木犀のかほり

今週のお題「秋の空気」 秋と言えば、金木犀の香りが思い浮かぶ。 金木犀の香りに気づいたのは、小学生高学年の頃。確か習い事の道中であったように記憶している。何だかいいにおいがするな、と思ったのをはっきりと覚えている。だけど、その時には何のにお…

すごいことをしてる!

ひょんなことから、ほぼ一日一つの学級に入ることとなった。さながら一日担任である。 算数専科ではあるが、他の教科もした。久しぶりの感覚を覚えつつ、二つのことを感じた。 一つは、忙しいけど楽しいということ。まあ本当にいろいろとやらないといけなく…

気がつくといつもの場所

中学生、高校生、大学生の自分を思い返してもらいたい。少しお金も持つようになり、また移動できる範囲も広がったのではないだろうか? そして、そんな時どこに食事へ行っていましたか? 思いつくのは、「マクドナルド」「サイゼリヤ」「吉野家」…。 あれ…。…

仕事=運動?

今週のお題「運動不足」 運動不足だと自認している。だけど、さらに運動しようとも思っていない(笑)。自覚しておきながら変えようとしない。一番たちの悪い状態です。 だけど、教師はけっこう動いている。授業をしていたらちょこまか教室の中を歩き回ってい…

いろんな紆余曲折と試行錯誤、スタイルが融合して今の新日本に集約されているんだなって、ようやく最近理解できたよ。

いろんな紆余曲折と試行錯誤、スタイルが融合して今の新日本に集約されているんだなって、ようやく最近理解できたよ。(by獣神サンダー・ライガー) 2020年1月での引退を表明しているライガーの言葉。1989年にデビューをし、来年で31年間の現役生活にピリオド…

一区切りをつける

運動会シーズンも終わろうとしている。子どもたちはもちろん、教師たちも充実感を得られたものになっただろうか? 学校を見渡してみると、やり切った感が充満している。一部では、魂が抜け落ちている様子も見られる(笑)。 だけど、運動会が終わったからとい…

大ウソつきだとしても

僕が最近、最も注視している教育ライターの一人が堀裕嗣氏である。著者は、札幌市の中学校教員(国語)である。氏は、授業・学級経営・生徒指導等を現場の教員として精力的に発信を行っている。それだけでは、他の教員とあまり変わらない。しかし、氏はそれに…

お米について

お米っておいしいですよね。本当においしい! お米が主食でよかった! 典型的な日本人のお米に対する思いを僕も持っています。 でも、お米を炊飯器を使わずに炊くとなるとけっこう難しい。そこで、僕は大きな失敗を二回したことがある。 一回目は、水が少な…

教育の本分

教師の専門性 教師(支援者)は「教育(福祉)の専門的な知識、子どもに対する適切な支援の技術、保護者や同僚と良好な関係を築くコミュニケーション力等々、それこそ種々様々な知識や経験が求められる」のである。だから、教師に求められる「専門性」はズバリこ…

悶々とする

自分が人前で何かをするということは楽しい反面、辛いことでもある。なぜなら、他者に評価されることとなるからだ。実際に論評される場が設定されてる・されていないということは関係ない。設定されると実際に論評された言葉を受けることとなる。でも、設定…

美しい民主主義

2011年4月から2015年3月まで、朝日新聞に連載された「論壇時評」に加筆して新書化されたものが本書である。 本のタイトルにもなっている「民主主義」を、主な論点としているものの、若者の就活、ヘイトスピーチ、特定秘密保護法、従軍慰安婦、表現の自由等の…

「旬」の秋

今週のお題「○○の秋」 「○○の秋」と聞かれたら、やはり「読書の秋」が出てくる。でも、これだと何だかいつも記事にしている内容と同じになってしまう。だから、他の「○○の秋」を考えてみる。 う~ん、なかなか思いつかない(笑)。強いて言うなら「さんまの秋…

SOSが見えない

こちらから見ていて、困っていそうだな、しんどそうだな、と感じる場面に出くわすことがある。 だけど、そこで右往左往している人はSOSを出さない。いや、出さないのではなく、出せないのかもしれない。 そして、もしかするとその人は困っていないし、しんど…

この言葉と共に歩む

自分自身にとって大切な言葉の一つや二つ持っているだろう。僕にももちろんある。その言葉が出てくる一冊を紹介する。今回紹介する本は、本当に思い入れのある本である。 登場人物である、かばくんが一生懸命? いろいろなことに取り組むのだが、なかなか上…

濃い時間

今週のお題「部活」 部活での時間を思い返してみると、濃い時間だったな、と思う。学生生活のほとんどの時間を部活を共にした仲間と過ごした。そして、社会人となった今、休日に会うのは部活を共にした仲間である。というか、会いたくなるのは部活を共にした…

メインストリームから外れる

今年度は、算数専科ということで担任をしていない。つまり、学級を持っていないということである。そして、多くの学級や学年の子どもたちと関わることができている。また、T2として授業をすることだってある。 こんなことを学校で働いていない人に話すと、…

くすんだ目

早くも九月の半ばを過ぎた。少しずつではあるが、秋らしさも感じられるようになってきた。でも、まだまだ残暑は厳しい。 そんな中ではあるが、運動会を控えいる学校は、練習に追われている日々ではないだろうか。いろいろと批判がなされているが、やると決ま…

反省させる弊害

「悪いことをした人に反省をさせると犯罪者になる」と、著者の岡本は断言する。もちろん、無根拠にこのようなことを言っているのではない。著者が刑務所において受刑者の更生を支援する過程で考えられたものである。 しかし、にわかには信じられない人も多い…

いつか来るのだろうな~

今週のお題「理想の老後」 理想の老後を語れという、今回のお題。いや~、さすがに老後なんて考えたことがない。全然、現実味がない。考えたことがない、というのは言い過ぎかな。楽しく老後は過ごしたいな、ということを考えたことはあった。まあ、何とも漠…

口を挟まない

昨日、運動会の団体演技の指導をする際のポイントを述べた。 kyousituchallenge.hatenablog.jp 今回はその続き。今回のターゲットは、主となり指導する、前に立ち指導する教師ではなく、それを後ろから支える教師たち。 後ろから支える教師たちが意識しない…