書評
国語科は大きく「話す・聞く」「書く」「読む」という領域にわかれる。そして、どれかと言うと「読む」ことに力を入れ過ぎてしまう。個人的には、「話す・聞く」領域の学習を疎かにしているように感じていた。そこで、「話す・聞く」の指導を自分なりに考え…
僕の好きなタレントの一人が大泉洋だ。押しも押されぬ俳優として知られるようになっている。だからか、昨年の紅白歌合戦の鹿にも抜擢された。評判も上々で、今年の司会も期待される。 そんな大泉さんではあるが、僕としては「水曜どうでしょう」の大泉洋とい…
僕は辻村深月が好きだ。辻村深月の作品を読んでいると自分が言語化できていないけど思っていることや感じていることが、見事に言語化されていることに気づくことがある。そのような記述に出会うと大げさでもなく体がブルっと震え、鳥肌が立つ。だから、辻村…
水曜どうでしょうの新作が全国で放送されている。それを観ながら、「やっぱりどうでしょうはおもしろいな~」と思っています。 その水曜どうでしょうではお馴染みの、藤村さんと嬉野さんが「仕事」について語り合う一冊がある。題名はストレートに「仕事論」…
かなり面白い本を見つけることができた。ということで、かなり前のめりになりながら、今回の記事を書くこととなっている。 今回、紹介するのが『インディペンデント・ブルース』という一冊。インディーと呼ばれる団体で活躍している8人のプロレスラーの生き…
『学び合い』でおなじみの西川純先生の一冊。題名は「2030年教師の仕事はこう変わる!」である。 2030年となると、あと10年後のことである。10年後というのは、少し遠い未来のように思われるが、そんなことを思っている内にやって来る未来でもあ…
今年度より小学校では新学習指導要領が全面実施されている。そのキーワードの一つが「主体的・対話的で深い学び」である。ここにある「深い学び」というのがいまいちわからない、ということをよく聞く。それは僕もそう思っている。 でも、この「深める」とい…
「コミュニケーション」という言葉を耳にすることは多い。そこで、「コミュニケーションって何ですか?」と、問われるとどのように答えるだろうか。きっと、それなりに答えることはできるだろう。しかし、本当に僕が答えていることは正しいというか、妥当性…
随分と評判のよい作品が文庫になったのを見つけたので手に取ってみた。単行本は分厚くて扱いにくいので敬遠してしまうので…。そんなことよりも、かなり今更感があるのだけど(笑)。 序盤で何となく終盤の予想はできつつも、やはりその最後が気になり読み進め…
自殺について、自殺予防についての知識や考えが足りていない、と思う機会が増えてきた。自殺というのは、決して珍しいことではない。それは統計を見れば明らかである。しかし、まだまだセンセーショナルな伝え方がされているようにも感じる。 だから、まずは…
鈴木みのるを一言で言い表すとするなら、「ギラギラしている」である。「ストイック」ではあるのだけどそれではなく、やはり「ギラギラ」が一番しっくりくる。ちなみに、「ギラギラ」という言葉は、今回紹介する本のタイトルにもなっている。 ギラギラしてい…
新型コロナウイルスがあることに慣れつつある。慣れるという表現は間違っているのかもしれないが、僕にはこのような感覚がある。だからか、世間でも「withコロナ」「ポスト・コロナ」等と言うようにもなってきている。 さて、ポスト・コロナの学校はどのよう…
先月、「高学年と向き合う」と題し、書評を書きました。 kyousituchallenge.hatenablog.jp 今回は、その続きになります。 高学年と向き合うことを考えていく中で、キーワードなるものが浮かび上がってきた。それが「受容的な態度で、指導は最小限に、子ども…
遅ればせながら「まんがで知る」シリーズの続編、そして「未来への学び」編の完結まで読み進めた。 いちおう、過去記事を貼っておきます。 kyousituchallenge.hatenablog.jp kyousituchallenge.hatenablog.jp 「まんがで知る」シリーズは、当然まんがなので…
水曜どうでしょうの新作が始まろうとしている。藩士(水曜どうでしょうファンの総称)にとっては楽しみの時間が近づいている。ということで、今回はどうでしょうに関係する本を紹介する。 「ミスター」と言えば、誰を思い浮かべるだろうか。 たいていの人は、…
著者は広告代理店アサツー ディ・ケイ(ADK)に勤務し、マーケティングを担当している。そして、マーケティングで得た知見をまとめたものが本書である。 著者は、本書で「若者」を「1992年に小学校に入学した人たちよりも若い世代」と定義した。その理由を四点…
この作品は、劇作家である平田オリザが、自らもワークショップなどで関わりを持ち続けてきた高校演劇をテーマに書き下ろしたものである。 平田オリザが提唱する、自然な会話とやりとりで舞台を進行する現代口語演劇理論が、ストーリーの中で示されている。文…
高学年の子どもたちへの対応の難しさは今に始まった話ではありません。高学年の子どもたちへの対応を難しく感じている教師は多くいる。それは僕も含まれている。 しかし、そこで二の足を踏んでいる場合でもない。何かしらの糸口を見出したくいくつかの本を読…
2016年、電通の女性新入社員の自殺が、長時間のが原因だったとして労災が認められる、という報道があった。それに呼応してか、翌年1月29日に厚生労働省から、働き方改革(長時間労働の抑制・年次有給休暇の取得促進)を支援する「働き方・休み方改善ポータルサ…
僕が注視している教育ライターの一人が堀裕嗣先生。堀先生の著作の多くを読んでいる。そして、堀先生の論述から大いに刺激をもらっている。このブログでもいくつか書評を書いているので、よければ参照してください。 kyousituchallenge.hatenablog.jp kyousi…
定期購読している「授業づくりネットワーク」の新刊を読んだ。今回のテーマは「学級崩壊」について。 学級崩壊という言葉は市民権をすでに得ている。教育界だけで使われている言葉ではない。そして、最近では学級崩壊という言葉を耳にすることが減ってきてい…
最近、「チーム学校」ということをよく耳にするようになりました。平成27年12月21日中央審議会の「チームとしての学校の在り方と 今後の改善方策について(答申)」が出されたことが大きく影響している。 答申では「これからの学校が教育課程の改善等を実現し…
新潮文庫の100冊として紹介されていたので手にした。 副題に「教室で出会った」とある。教科書に掲載されている作品や教室で過ごしている年代が主人公の作品で構成されている。 だから、全体を通して根底にあるのは「温かいもの」であるように感じた。その「…
新型コロナウイルスの影響で、リモートワークやオンラインでのやり取りが盛んになっている。そんな状況になる前から、リモートワークやオンラインでのやり取りについて取り入れているのが「サイボウズ株式会社」。その中の「サイボウズ式」の編集長が著者の…
僕が学級経営を考える上で参考にしているのが、上越教育大学の赤坂真二先生の学級経営についての論考。赤坂先生は、以前から学級経営の論考を発表されてきた。 赤坂先生の提案は、もちろん具体的な実践がある。それだけではなく、考え方も提示されている。僕…
ナツイチ本。と、言っても買ったのは去年か一昨年だけど。 何人もの女の子の視点に立ち、教室や学校での息苦しさを浮かび上がらせている。きっと、誰もが「そういうことあるよね」と、共感できるだろう。そんなことを、題名の「雨の日」に例えているのだろう…
新型コロナウイルスの猛威が少しずつではあるが収まってきている。もちろん、まだまだ楽観視できない。そうは言いながらも、学校は再開しつつある。コロナショックを受けた学校現場はこれからどのようになっていくのだろうか。そんなことを考えるのにぴった…
4月、1つ進級する季節。そんな季節にぴったりの絵本である。とは言いながら、紹介が夏になってしまいましたが…。 「大きくなるっていうこと」とは、どういうことだろうか? 絵本の中では、大きくなるっていうことは、「新しい歯が生えてくる」「あんまり泣…
本書では、家族論、地域共同体論、教育論、コミュニケーション論、師弟論等の「人と人の結びつき」の在り方について論じられている。 著者は、「おとなになりましょう」、「常識的に考えましょう」、「古いものをやたら捨てずに、使えるものは使い延ばしまし…
なぜだか、僕の中での「国語熱」なるものが高まっている。国語について学ばなければ、という思いがほとばしっている。 ということで、積ん読状態になっている「子どもと創る『国語の授業』」を引っ張り出してきた。そして、特集で気になるものをピックアップ…