小さな教室からの挑戦

小さな教室でのささやかな挑戦を書き綴ります。

ALでの教師の身体性

 ALについての考えを多く表明されている溝上慎一先生の一冊。溝上先生の論考は、ウェブサイト「溝上慎一の教育論」で閲覧することができる。それらをこの本で上手くまとめてくれている。

 溝上先生が口酸っぱく述べられている「仕事・社会へのトランジション」はもちろん、全国でALに取り組んでいる学校・教師の実践についても理解できる内容となっている。

 特に目を惹いたのが、ALでの生徒の身体化である。ALでは、ただ教師の話を聞くだけでなく、対話する等の「外化」が伴う。しかし、この時に生徒の身体化がなされていないと、対話する等の「外化」は効果が上がらない。つまり、生徒たちのALに即した身体性の有無が、ALの成功を決める、ということである。

 では、ここで考える。「ALで教師はどのような言葉かけをする必要があるのだろうか?」と。一斉授業だと必ずと言っていいほど、教師は「前を向きましょう」「静かに話を聞きましょう」等、と言葉かけをする。しかし、ALでの言葉かけは、まだ見えてきていない所ではないだろうか。

 ALを行いながら、ALでの生徒の身体化を考えるとともに、ALでの教師の身体性についても考えていきたい。