ノリが悪い、ということは自認してきた。
ノリでーというか気合いや断定的な態度でー、 物事を進めようとする者たちの側で、「いや本当にそれでいいの? 」「整合性ないよ!」「反対の立場を考えなくていいの?」等、 悶々と思いながら眺めていた。しかし、「これでいいか?」 等と聞かれると、薄ら笑いながら「別にいいんじゃない」 と答える。はい、ノリが悪いですね。ノリだけでなく、 感じも悪い。
そんな自分の態度というか考えにお墨付き? を与えてくれたのが、『勉強の哲学』である。
著者の千葉は勉強することは、バカになることであり、 それによりノリも悪くなり、キモくなる、と喝破した。
そして、バカになるということは言語偏重になる、 ということでもある。だから、 些末な表現や考えの矛盾や違和感が気になってくる、 というわけだ。
じゃあ、ノリが悪くていいや、こうやって生きていこう、 とさらに居直りに拍車がかかってきている(笑)。まあ、 元々ノリがよくなろうともあんまり思ってもいないのだけど(笑) 。
だけど、ここに居座るのがいいわけではない。ノリが悪い、キモい所を経て、またノリに戻る。この時には、ノリにあえてノリながらも距離を取る、ノリにあえてノラずに考える等、自由自在にノリを扱えるようになっている。
そうやって、ノリからノリに移行できる。これこそが、千葉の言う「来たるべきバカ」の姿なのだろう。結局、ノリをも相対的に扱ってしまうということだろう。
さあ、みなさんも勉強し、バカになりましょう!
- 作者: 千葉雅也
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2017/04/11
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