いよいよ3月になった。新しい年度まであと1か月。新たに教育の現場に足を踏み入れようとしている者たちは、ドキドキワクワクしている頃であろう。それは、すでに教育の現場にいる者たちも同じでもある。
でも、やっぱりドキドキの方が大きいように思う。そこで、新たに仲間入りする者たちに勝手に(笑)、4月までに読んでおきたい本たちを紹介したい。今回は学級経営編。
①長瀬拓也『ゼロから学べる学級経営』明治図書
学級経営の全体像はなかなか把握できない。教育実習の数週間では到底分かりっこない。その全体像を示してくれているのが本書。
また参考文献も豊富で、この本から学びをスタートすることができる。
②大前暁政『必ず成功する!学級づくりスタートダッシュ』学陽書房
学級開きからの指導を細かく書かれている。痒い所に手が届く内容となっている。もちろん、これもよいところではある。僕が一番参考にしているのは他にある。
それが「春休みにしておくべき全仕事」のページ。これにアレンジを加えたチェックリストを手帳の初めに貼っている。このページの情報を得るだけで元が取れる。
③野中信行『学級経営力を高める3・7・30の法則』学事出版
野中先生は未熟な若手教師の味方である。力のない若手教師でも学級経営を行える具体的な実践を提案されている。これが本書。
「3・7・30」ということを意識することで学級経営は大きく変化する。若手教師は必読の一冊である。
④赤坂真二『“荒れ”への「予防」と「治療」のコツ』日本標準
学級経営を考えると、どうしても日々起こる子どもの問題や学究生活のトラブルに対処することを考えがち。これは赤坂先生が言うところの「治療」的アプローチである。でも、これだけでは不十分である。
そこで、赤坂先生は「予防」的アプローチも提唱している。「予防」的アプローチとは、「問題行動をしない子ども、崩壊しない学級を育てること。子どもや学級のあるべき姿を示し、そこに向かって教育すること。」と述べている。虫歯にならないように歯磨きをするかのように。
学級経営において、「予防」と「治療」をセットで考えることの大切さを理解することができる。

“荒れ”への「予防」と「治療」のコツ―学級づくりの基礎・基本 (Series教師のチカラ)
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⑤中村健一編著『担任必携!学級づくり作戦ノート』黎明書房
学級経営を考えていく上で逃れられない項目について余すところなく書かれている。読んでもらうとわかると思うが、「こんなに細かいところまで考えないといけないの」と驚愕する。はい、考えないといけないのです。
でも、これは決して一人きりで考え、決める必要はない。同じ学年の先生と相談して決めればよい。いや、むしろそうする方がいいかもしれない。
だけど、些末なことと思い、なかなか話題にならない項目もある。だから、書かれている項目を頭に入れておき、こちらから相談できるようにしておけばよいのだ。だから、まず手元に一冊置いておこう。

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