小さな教室からの挑戦

小さな教室でのささやかな挑戦を書き綴ります。

学び手中心に考える

 楽しみにしていた一冊である本書が手元に届いた。ということで、すぐに読み始めた。

 やはり、丁寧というか親切なつくりになっている、と感じた。
 この時期の教育雑誌は、「学級開き」「授業開き」が特集される。読者としては多くの事例やネタを知っておきたいので、この特集は嬉しい。そして、知った事例やネタを取り入れてみる。滑り出しは上々。だけど、そのうち何だか上滑りし出す。そして、みるみるうちに初めの気持ちはしぼんでいく。
 つまり、僕たちがもっと知りたいのは、「学級開き」「授業開き」をした後のこと。その後はどうしていったらいいのか、ということで悩んでいる。
 この悩みになるべく応えようと、年間計画まで述べられている。これがあることで、見通しを持ち取り組むことができる。これがあることで、多くの教師の悩みの少しは解決できるのではないだろうか。もちろん、実際に取り組み、自分で考え、取り組みを進めていくことも必要であるが。
 このブログで記事にしている通り、「クラス会議」『学び合い』に取り組んでいる。他にも「協同学習」「振り返りジャーナル」「自主学習ノート」にも取り組んでいる。既に取り組みを行っている者も、新年度を前に「なぜ取り組んでいるのか」ということを確認できるだろう。
 また、僕が読んで印象に残ったのが、澤田英輔先生の「書くこと」についての語り。僕だったら、この語りを聞いて「書いてみようかしら」と思っていそうだ。こうやって、ブログでたわいもないことを書いている身にとっては勇気づけられるものでもある。こうやって書いていることが、問いを育て、また新たな問いを生んでいるのかもしれない、と。まあ、「書くこと」は、こんな簡単なことではないのだけども(苦笑)。 
 とにもかくにも、学び手中心の授業を創っていく、ということは待ったなしの状況である。まず初めの一歩を踏み出す時に、お供にしたい一冊であることは間違いない。できたら新年度に入る前に、一度目を通してもらいたい。そして、一緒に一歩を踏み出しましょう! 
授業づくりネットワークNo.32―学び手中心の授業の始め方

授業づくりネットワークNo.32―学び手中心の授業の始め方