小さな教室からの挑戦

小さな教室でのささやかな挑戦を書き綴ります。

授業を変えるヒント

 定期購読をしている「授業づくりネットワーク」の最新号が届いた。すでに読み終わっていたのだが、書評をまとめるというところまで行けていなかった。少し遅くなってしまった感は否めないが、書いてみることにした。ロカルノ先生が、一人読書会をし、感想をまとめられているので、詳しく知りたい方はチェックしてみてください。

  今回のテーマは「あなたの授業を変える12のポイント」である。その12のポイントとして、「場づくり」「協同」「自立」「質問力」「表現力」「ICT」「子ども」「リフレクション」「授業記録」「働き方」「研修会」「つながる」が挙げられている。これら一つひとつにコメントしてると終わらなさそうなので(笑)、僕が「これは!」と思ったものについて二つ取り上げてみる。

 一つ、「協同」での阿部隆幸先生の『「対話のススメ」~技法から考え方へ~』の論文。

 アクティブ・ラーニングという言葉が出てきたことで、「協同」場面を授業で取り入れることも増えたように感じている。このこと自体は悪くはない。しかし、ここで気をつけないこといけないことがある。それが、阿部先生が述べている「協同をさせていないか(強いていないか)」ということ。つまり、「協同するかしないかを子どもが選択できるか」ということが大切なのである。そうでもしないと、これから子どもたちが「協同する」人間には成長していかない。授業の中に協同する場面を取り入れていこうと考えているのなら必読である。

 二つ、「自立」での小国喜弘先生の「自立した学び手を育てる」の論文。

 教育を通して子どもたちを自立に導いていく、という考えは多くの教師に共有されていることであろう。この「自立」ということを、改めて考えるには必読の論である。「自立」とは決して一人の力で生きていく、ということではない。そこで、小国先生は「子どもが自らの学びを深めるために依存し得る対象を拡大していくことがあるはずだ」と述べている。そう考えると、教師である僕たちは何をしないといけないだろうか。それを考えなければならないことに気づかされる。「自立」については以前記事にもしているので、よければ参照してください。

kyousituchallenge.hatenablog.jp

  少しになってしまったが、「授業づくりネットワーク」の最新号の一部を紹介した。二学期からの授業を少しでも変えたい、と思っている方は、是非手に取ってみてください。

授業づくりネットワークNo.33―あなたの授業を変える12のポイント (授業づくりネットワーク No. 33)

授業づくりネットワークNo.33―あなたの授業を変える12のポイント (授業づくりネットワーク No. 33)