小さな教室からの挑戦

小さな教室でのささやかな挑戦を書き綴ります。

文章題も怖くない!

 自分自身に課していることがある。それは、一か月に一冊は、算数科についての本を読むということ。今年度は算数専科ということで、この機会に自分なりに算数科を追究していきたい、と考えたからだ。

 ということで、最近読んだ本がこちら。樋口万太郎先生の『これでどの子も文章問題に立ち向かえる! 算数授業づくり』という本。

 文章問題の指導というのは、誰もが苦しんでいるのではないだろうか。そして、難しい、と感じているのではないだろうか。僕もその一人である。

 樋口先生は、子どもたちが文章問題に立ち向かう時に使うためのアイテムを持たせる必要性を、以下のように指摘している。

自力解決の時間に、自分の考えを何も書くことができない子がいました。そこで、その子に「何でもいいから書いてごらん」と伝えましたが、何も書くことができずに自力解決の時間が過ぎていきました。また、「この問題がわからな-い」と言い続けているような子もいました。そうしたいわゆる学習がしんどい子に出会ったことがありませんか。

その子達はどうして考えることができないのでしょうか。それは、計算ができる・できないといった技能面の問題ではなく、①「文章題に立ち向かうためのアイテムを持っていない・知らない」からです。理屈どおりなら6年生では、これまでの6年間でそのアイテムを身につけているはずです。しかし、そうなっていないのは、②「子供自身がアイテムを使うという経験を積んでいない」からです。また経験を積むために、子供自身がトライ&エラーするといった経験を③「教師が設定していない」からです。

  確かに、文章問題を指導する時、「とにかく問題を解こう」「問題をよく読めば解くことができる」というように、気合いと根性で何とかさせようとしてしまうことが多かった。だけど、これじゃあ文章問題が苦手な子はできないままである。かなり反省した。

 樋口先生は、子どもたちにアイテムを持たせるためのアイデアをたくさん示してくれている。以前に、このおブログでも記事にした「選択させる」ということも示されていた。僕の記事ではなく、樋口先生が書いていることを読んでください(笑)。

kyousituchallenge.hatenablog.jp

  文章問題の指導に悩んでいる教師は是非手に取ってほしい一冊であることは間違いない。二学期が始まる前に読んでみてはどうでしょうか。

これでどの子も文章題に立ち向かえる!  算数授業づくり

これでどの子も文章題に立ち向かえる! 算数授業づくり