小さな教室からの挑戦

小さな教室でのささやかな挑戦を書き綴ります。

支流での気づき②「やっぱり担任が一番」

 先日に記事にした「支流での気づき」の第二弾です。間隔は空きますが、連載のように書いていこう、と思っています。 

kyousituchallenge.hatenablog.jp

  担任が諸々の事情で教室を空けることがある。その時、授業が入っていなければ、なるべくその教室に行くようにしている。タイミングが合えば、一日担任のようになることもある。

 僕としては「久しぶりに担任だ、何だかいいなー」と思っている。だけど、子どもたちはそうでもない。いや、あからさまに拒否されるわけではない。子どもなりに受け入れてはくれる。でも、やっぱり担任が一番なのだ。
 明らかに顔を曇らせている子どもがいる。僕はそれに気づいた。そこで声をかけてみる。「どうしたの?」と。だけど、その子からは「何もありません」と返ってくる。僕は心の中で「いやいやそんなことないでしょ」とつっこむ。 再び声をかけてみる。「本当に大丈夫?」と。その子からは「大丈夫です」と返ってくる。僕はもう次の言葉が出てこなかった。かろうじて「そっか、まあ何かあったら言ってね」と返すだけになった。そして、何もなく一日が過ぎる。
 次の日、担任に昨日のあらましについて話す。そうすると「その子から話がありました。大したことじゃないですよ・笑」とのことだった。確かに詳しく聞いてみると大したことではなかった(笑)。僕に言ってくれれば、すぐに取りかかれるものであった。
 だけど、その子は僕には言わなかった。というよりも、担任に言いたかったのだろう。いつも近くにいてくれている、と感じられる担任に。僕はその時「やっぱり担任が一番なのだな」と悟った。ちょっぴり寂しさもあるが、担任との関係を築けているのだな、と嬉しくも感じた。
 そして、担任には敵わないな、と思いながらまた教室に足を運ぶのである。