小さな教室からの挑戦

小さな教室でのささやかな挑戦を書き綴ります。

THE TEAM 5つの法則

 チームになることの重要性についてはあちらこちらで述べられている。また、チームになることの必要性についてもあちらこちらで述べられている。つまり、チームになるということは難しいことなのである。あちらこちらでチームができているのなら、こんなにチームについて繰り返し述べられることもないだろう。

 それは学校という組織も例外ではない。最近では「チーム学校」という言葉が使われるようになってきた。この「チーム学校」というのは、ただ単にチームになりましょう、ということではない。この「チーム学校」ということもまたどこかで記事にしたい。

 そんな「チーム」がテーマとなって書かれたのが、今回紹介する『THE TEAM 5つの法則』である。著者である麻野耕司氏は株式会社リンクアンドモチベーションの取締役でもある。

 麻野氏は、精神論や経験則で語られがちな「チーム」を、理論的かつ体系的な法則で科学的に解き明かしてく、と述べている。また、「国語」のように感覚的に理解するのではなく、「算数」のように再現性を持って活用できる内容にしています、とも述べられている。「国語」が感覚的なものだと言われているのには引っかかるが(笑)、そこは今回は取り上げないでおこう。

 「チームの法則」は、5つの法則から成っている。Aim(目標設定)、Boarding(人員設定)、Communication(意思疎通)、Decision(意思決定)、Engagement(共感創造)の5つである。頭文字をとるとABCDEになる。月並みではあるがよく考えられているな、と思った。

 学校でこの「チームの法則」を活用するなら、Boarding(人員設定)の法則はあまり使えないな、と思った。なぜなら、学校現場は人員を選んだりすることはできないから。多くの人員からプロジェクトに参加する、参加メンバーを選ぶということがない。

 でも、それ以外の法則は大切になるだろう。僕は、特にEngagement(共感創造)の法則が大切だ、と感じた。現在の学校現場に足りていない視点ではないか、とさえ感じた。Engagement(共感創造)の章の一部であるが、以下に引用する。

サービス業の場合は商品をつくり、届けるために最も重要なのは人材です。商品市場に適応するために、労働市場に適応することが重要です。また、現在は多くの製造業にもサービス化が求められています。そして、労働市場流動性(≒転職率)はかつてに比べると格別に高まっています。企業への共感、エンゲージメントが低下すれば、社員はすぐに去ってしまうようになりました。このことからも人材のエンゲージメントを高める重要性は更に高まっています。

  これは学校も同じだろう。現在、部活動問題や教師のためにならない? 働き方改革、教師いじめ問題等、教師のやる気をくじくような出来事ばかりである。教師をエンゲージメントしないと、廃業とはならなくとも、ジリ貧だよ…。だけど、待っていても誰もエンゲージメントしてくれない。学校という組織の中でエンゲージメントできるようにならないといけない、と強く感じた。

 長くなってきたのでここらへんで終わる。あと3つの法則には触れらていません。どの法則も納得いき、何かしら取り入れてみようか、と思えるはずです。是非、手に取って中身を確認してみてください。

THE TEAM 5つの法則 (NewsPicks Book)

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