小さな教室からの挑戦

小さな教室でのささやかな挑戦を書き綴ります。

味覚が変わる

今週のお題「二十歳」

 

 大人と呼ばれる年齢に到達して久しい。成人式の記憶はもうはっきりしない。それぐらいの年齢に差し掛かってきている。だけど、年齢を重ねているだけで、大人になれているのだろうか、と不安に思う日々である(苦笑)。

 大人になっているのかは疑問だが、子どもの時と大きく変わったことはある。その一つが「味覚」だ。子どもの時には食べられなかった物や好まなかった物がある。でも、大人になった今は、その時の感覚がおかしい、と感じている。
漬け物おいしいですよね。山菜おいしいですよね。焼き魚おいしいですよね。
 というふうに、「味覚」は変わってきている。でも、これが大人になったと言えることなのだろうか。
 子どもの好き嫌いが多いのは、味蕾の多さが原因しているようだ。味蕾が多いと、物の味を敏感に感じ取れる。だから、しょっぱいや苦いというのを感じ取ることができる。
 ちなみに、この味蕾は加齢とともに減っていくようだ。だから、大人になると子どもの頃に食べられなかった物が食べられたりするのである。それを「味覚が変わった」という表現をしているのである。
 味蕾は「みらい」と読む。子どもたちは「みらい」が多い。大人たちは「みらい」が少ない。子どもたちの方に「未来」が広がっているとも言えそうだ。残念ながら僕たち大人の方には「未来」が狭くなってきている。まあ、これはしょえがない。
 このような理由で、味覚が変わったということは大人になった、と言えるのかというのには悩んでいる。でも、間違いないことは今の自分にとっては、漬け物も山菜も焼き魚もおいしいということ(笑)。
 「みらい」が減ることを甘んじて受け入れ、代わりにおいしい物に囲まれていよう。そんなことを考えた。