小さな教室からの挑戦

小さな教室でのささやかな挑戦を書き綴ります。

臨時休校の学校現場⑬「暇のすゝめ」

 緊急事態宣言の期間が延長され、臨時休校も延長されることになった。昨年度の三月から考えると、臨時休校が三か月にもなる。こんなことになるとは思わなかった。

 そうは言いつつも、学校現場ではもうこの状況にはすっかり慣れてきている。でも、時に地団駄を踏みつつ、すっきりしない思いで過ごしている。そして、かなり時間がある。この時間があるのが意外とやっかいである。時間があるせいで何かに手をつけようか、と考えてしまうからである。だけど、刻一刻と状況は変化するし、手をつけたからといってそれが実を結ぶとは限らない。そんなことを考えていると結局手も足も出ない。そして、さらに鬱々としてくる。このような状況が現場にはある。
 さて、このような状況でどう教師として過ごすか(生きるか)ということを自分なりに考えながら現場にいる。簡単に言うと「暇でいておこう」ということ。かなり誤解が生まれそうなので補足する(笑)。「暇でいる」ということはサボっていとくというわけではない。何かに入れ込んでいるのではなく、いつでも動けるように遊び(余裕)を持たせておくということ。これは、臨時休校になったから意識していることではない。ここ二、三年は意識していること。特に昨年度学級担任ではなくなってから、より強く考えていること。
 以前にも記事で書いたのだけど、教師という仕事は決められたことだけをしておくものではない(その時の記事は以下を参照してください)。
必ずと言っていい程、イレギュラーなことが起こる。もちろん、なるべくイレギュラーなことが起こらないようにすることはできる。でも、全てがそう上手くはいかない。なぜなら、教師という仕事は人間を相手にしているから。その人間とは子どもたちやその保護者、そして同じ教師の同僚。また、自分の家族や自分自身も含まれるだろう。このように考えていると、自分の思い通りだけではいけない、とつくづく思う。だからこそ、「暇でいておこう」ということなのである。起こるであろうイレギュラーに対応することができるように。
 現在の社会や学校の状況の話に戻ろう。
 緊急事態宣言が出され、学校は臨時休校となっている。このような状況は有事であり、見通しがなかなか持てない。つまり、イレギュラーな状況なのである。繰り返しになるが、だからこそ刻一刻と状況が変化するのである。これに対応しようとするならば、遊び(余裕)を持たせておく必要がある。ということで、「暇でいておこう」ということである。長い補足になってしまった(笑)。
 この意識は今の状況だけに有効ではない。平時の時にだって有効であろう。ということで、暇のすゝめでした。
 
【過去記事】