水曜どうでしょうの新作が始まろうとしている。藩士(水曜どうでしょうファンの総称)にとっては楽しみの時間が近づいている。ということで、今回はどうでしょうに関係する本を紹介する。
「ミスター」と言えば、誰を思い浮かべるだろうか。
たいていの人は、「長嶋茂雄」を思い浮かべたのではないだろうか。あるいは、「ミスター・サタン」や「Mr.ビーン」等を。
藩士が思い浮かべるのは「ミスターどうでしょう」こと鈴井貴之である。鈴井貴之が、なぜ「ミスター」と呼ばれるようになったのかは、各々水曜どうでしょうを視聴して確かめてもらいたい(笑)。
そんな、ミスターは「ダメ人間」とよく人から言われる。よく言われると言っても、言っているのは、共演者の大泉洋や番組ディレクターの藤村忠寿がほとんどではあるが。
著書でそんな「ダメ人間」っぷりを惜しみなく? 披露してくれている。これだけ、オープンにできるのは、とてもできないな、と思う。潔くというか悩んだけどもオープンにしたのだろう、と思う。だからこそ、ここに書かれていることは心に染みるものがあるのだろう、と感じている。
さて、そんな文章の中で「ネガティブ」について語られている箇所があった。そこを引用する。
生きるとは簡単なものじゃない。順風満帆なんて夢物語。強風が吹き海は大荒れ、雨霰も日常よ!と思えば、辛いことも優に乗り切れるのではないだろうか。
物事は捉え方、見る角度によって一八〇度変わる。ポジティブ思考も結構だが、ネガティブも正しく捉えれば前向きになれる。
となると、後悔、自己嫌悪こそ前へ進むのに必要不可欠な浄化作用と考えられる。
ネガティブということは文字通りネガティブに捉えられがちである。しかし、ネガティブは決して無意味でネガティブなものではない。鈴井貴之が指摘している通り、ネガティブがあるからこそ、ポジティブに向かうことができる。つまり、ポジティブのきっかけになるのである。これこそポジティブ思考である(笑)。
だから、鈴井貴之は本当はネガティブなのではないのかもしれない。いや、ネガティブなことにポジティブなのだろう、と思う。単純にポジティブとは違うだろう。ネガティブに新たな意味づけを見出すことができる。
これ以外にも水曜どうでしょうや他の番組について言及されている箇所もある。藩士はもちろんのこと、藩士以外の方でも楽しむことができるものとなっている。是非手に取ってみてほしい。