小さな教室からの挑戦

小さな教室でのささやかな挑戦を書き綴ります。

チーム教師⑰「迷惑をかけましょう」

 学校が、教師が多忙化している、と叫ばれて久しい。だからと言って、状況は変わってはいない。最近、部活動の問題を皮切りにし、教師の働き方について多く言及されるようになった。どうなっていくかは、今の時点ではわからないが注視していきたい。

 さて、多忙化によって多くのことが失われてきた。その中の一つが「教師間のコミュニケーション」である、と考えている。コミュニケーション不足の学校では、教師たちが一丸となって何かを為し遂げよう、とはならない。もちろん、運動会や遠足等の学校行事は別だけど。でも、これも自分たちから自主的に為すというよりは、為すのが決まっているから、協働しているに過ぎない。

 このような状況の現在、教師間で共有されているのは、「お互い迷惑をかけない」で仕事をしていくということだけだと思う。いや、むしろ「迷惑かけないでね!」と、お互いに牽制し合っているようにも感じる。

 「お互いに迷惑をかけない」という考えを持ち、仕事をし始めると、教師間で協働しようという機運はなくなる。その結果、一人で仕事を抱え込み、結局多忙化に貢献することになってしまう。仕事が多いから多忙化してきているのではなく、コミュニケーションが不足し、協力できないから多忙化になっているということに、僕たち教師は早く気づいた方がいい。

 だから、タイトルにもなっているように「迷惑をかけましょう」。積極的に迷惑行為をせよ、と言っているわけではない(笑)。迷惑をかけ合わないように牽制し、消耗しているのはもったいないということ。だったら、迷惑をかけてしまう、と腹をくくってしまいましょう。そして、迷惑をかけてしまったらフォローしてもらいましょう。大丈夫、誰も完璧に物事を進められるはずはない。そうしているうちに、会話がきっと生まれる。その時の会話は、お互いをけん制し合うものではなく、きっとチームになっていくためのものになるだろう。