小さな教室からの挑戦

小さな教室でのささやかな挑戦を書き綴ります。

書評

上半期ベスト3冊

今週のお題「上半期ベスト◯◯」 7月に入り、早くも上半期が終わったことになる。上半期が終わったという印象はない。それでも新年から半年経ったと考えると、早いなとしみじみ感じてしまう。 さて、そんな上半期も相変わらず読書にいそしんだ。そこで、上半…

有田『純度100%! 有田哲平のプロレス哲学』

プロレス好きで有名な有田哲平が考えるプロレスのあれこれを、読むことができる内容となっている。 一つひとつの項目がプロレスならではのものばかりで、どのようなことが書かれているかとても興味深く読み進めた。 そこで気になった記述を紹介する。 プロレ…

野口・喜多『差別のない社会をつくるインクルーシブ教育』

出版されたときから気になっていた一冊。手に取ろうか迷っていたときに、出版記念セミナーに参加した。そこで執筆者の方々の話を聞いた。それを聞いて読んでみよう、と思い手に取った。 読んでみて思ったことは、迷っていたけど手に取ってよかったということ…

松村『教育書の生かし方』

出版前から楽しみにしていた一冊。僕も教育書マニア? のように読書をしてきているので、どんな本がどのように紹介されているのか、とても気になっていた。 松村先生が読んできたもので重なっているものがいくつもあった。また、読んだことはないものもあり…

最近読んだ3冊

今週のお題「最近おもしろかった本」 読書を習慣としている僕にとってはうってつけのお題である。おもしろかった本はいくつかあるが、最近読んだ中で3冊を選んでみる。紹介する本に少しでも興味を持たれたら手に取ってみてください。 ①川上康則『教室マルト…

増田『特別支援学級担任の仕事術100』

特別支援学級を担任することになり、この本を持っていてよかったな、と率直に思った。 特別支援学級のことを何となくは知っている。しかし、特別支援学級担任がどのような動きをしているのかはあまり知らないのではないだろうか。そこでの動きは、あまりオー…

経産省若手プロジェクト『不安な個人、立ちすくむ国家』

もう五年も前に刊行された一冊であるが、今更ながらの紹介になる。 経産省の若手が集まり、当時の社会状況をやや否定的というか悲観的に読み取ったレポートが一番の肝となっている。Web上でも読むことができるので一読してみることをお勧めしたい。 簡単にま…

佐藤『入門 特別支援学級の学級づくりと授業づくり』

タイトルに「入門」という言葉があるように、入門編としては最適の一冊である。特別支援学級での環境づくり、授業・学級経営等のことがわかりやすく具体的に書かれている。特別支援学級を担任する者にとっては必読の一冊であろう。 特別支援学級を実際に担当…

GIGAスクール事始め

GIGAスクール構想により、一人1台端末が整備されることとなった。しかし、整備はされているがなかなかスムーズに運用まで到達できていないように思っている。 そんな思いを持ちながら二冊の本を手に取ってみた。 一冊目『GIGAスクールはじめて日記』 実際に…

特別支援教育という挑戦

2013年の刊行ということで、少し古くなってきているが、それを感じさせない一冊である。 筆者の東京大学での講義を基にしているので、特別支援教育の基本的なところから歴史や事例まで網羅されている。だから、特別支援教育を学び始めた者にとっては必読の一…

若手教員と

いつも楽しみにしている「授業づくりネットワーク」の新刊。今回のテーマは「若手教員とどう歩んでいくか」ということ。 「若手教員をどう歩ませるか」ではなく、「若手教員がどう歩んでいくか」でもない。細かい所ではあるが、「若手教員と」という所がミソ…

人と人とのふれ合い

タイトルに惹かれ、思わず手に取った一冊。本当に思わずというのがぴったりな表現であった。こんな感覚で本を手にするのはかなり久しぶりであった。しょうもないことを、なぜしようと思ったのか、と疑問に思ったのが一番の理由であった。 最初は実験的という…

特別支援教育は考え方

「特別支援教育」は、現在学校現場で広く浸透してきている、と感じている。「特別支援教育なんて必要ない」と、正面切って言う人はほぼいないだろう。しかし、広く浸透した弊害なのかもしれないが、「これをやれば特別支援教育」なんていう誤解も広く浸透し…

日本酒事始め

お酒を呑むことができるようになった時、割りと早い時期に日本酒を口にしたように記憶している。それ以来、日本酒は好きなアルコールの一つである。そんな日本酒のことを、ちゃんと知っておきたい、と今さら思い手に取ってみた。 日本酒の基本のキから丁寧に…

教育格差を見つめる

膨大なデータを基にし、教育格差があるということを暴いた一冊。 現場にいる者としては、同じ学年・学級であったとしても、決して一律ではなくまだら模様になっていることは肌感覚として理解していた。そこにデータが提示され、その感覚を確かにした。 そし…

大社長かく語りき

DDTの試合をあまり見たことはない。でも、プロレスファンとしては当然知っているし、興味を持っていた。そして、かなり考えてプロレスをしているな、と思っていた。だから、その一端を大社長の高木三四郎の口から語られていて、とても興味深い内容であった。…

こんな先生になっているか?

物語に登場する女の子トリシャ。そのトリシャが5歳になった時、ある儀式を行った。おじいちゃんが本の表紙にはちみつをたらし、それをトリシャが舐めるというもの。そして、家族みんなで「そう、ハチミツはあまーい。本もあまーい。よめばよむほどあまくなる…

世界観を構築せよ!

さる先生こと坂本良晶先生の新刊が発刊された。題して『これからの教育を面白くする! さる先生の学校ゲームチェンジ』である。 本書では、今までの「働き方改革」や時短より、もう一歩教育実践に踏み込んだ一冊となっている。坂本先生が教室で行っている実…

4月までに読みたい本【授業編】PART3

先週の記事に続いて、今回は授業編についての記事を書くことにします。第一弾・第二弾の記事も是非とも参照してください。 kyousituchallenge.hatenablog.jp kyousituchallenge.hatenablog.jp ⑨田中博史『田中博史の楽しくて力がつく算数授業55の知恵』文溪堂…

4月までに読みたい本【学級経営編】PART3

毎年恒例になってきつつあります「4月までに読みたい本」シリーズの第三弾です。第一弾・第二弾の記事も是非とも参照してください。 kyousituchallenge.hatenablog.jp kyousituchallenge.hatenablog.jp ⑨堀裕嗣『学級経営10の原理・100の原則』学事出版 10…

流れに乗ってみる

学校現場では、「GIGAスクール構想」による機器の整備が進んでいる。各地で研修が行われ、新年度には本格的に稼働させることが目指されているであろう。かなりスピーディーに計画は進んでいる。 しかし、不安がないわけではない。いや、本当に使いこなせるの…

自殺予防を実践する

このブログでも記事にしたのだが、自分なりに「自殺予防」について考えを進めている(よければ過去記事を参照してください)。kyousituchallenge.hatenablog.jp kyousituchallenge.hatenablog.jp 考えているだけでなく、実践に移すということが次のステップの…

他者と場を共にする意義

小学校では新学習指導要領が全面実施となっている。そこでのキーワードの一つとして「アクティブラーニング」という言葉があった。それも「主体的・対話的で深い学び」という言葉に取って代わってしまったが。でも、「アクティブラーニング」の考えはつなが…

過剰な社会性

不登校という課題は、日本の教育にとって大きなものである。僕も不登校の子どもや不登校傾向の子どもと対峙している者の一人である。そして、そこで大いに悩んでいる者の一人である。 僕は不登校の経験がない。「学校に行きたくないな」と思っても、それを実…

NOAHの象徴

僕にとってのプロレスリング・ノアの象徴は三沢光晴ではなく、小橋建太でもなく、秋山準でもなく、KENTAでもなく、丸藤正道である。そんな、丸藤正道のプロレスラー生活が詰まった一冊を紹介する。 僕にとって丸藤正道は好きなプロレスラーの一人である。あ…

教室の多様性を考える

毎号楽しみにしている「授業づくりネットワーク」の最新号が発刊された。今回のテーマは「多様性を受けとめる教室」である。現在、学校は多様性で溢れている、と認識されている。 しかし、その多様性を受けとめることができるか、となるとそうはなっていない…

給食は好きですか?

2016年に女優の天海祐希が主演した「Chef~三ツ星の給食~」というドラマがあった。 ドラマの内容は、「天海祐希演じる天才三ツ星シェフがトラブルによりレストランをやめさせられ職場を失う。そんな時にテレビの企画で、給食のシェフをやらないかと声をかけ…

自殺という現象を考える

少し前から自分なりに「自殺予防」について考えている。それは、日本における自殺者数や自殺率の事実を知ったからである。そして、その事実は僕に危機感を覚えさせるようなものであった。子どもの前に立つ機会の多い僕にとっては重要な課題の一つである、と…

「話し合い」指導の必要性

国語科は大きく「話す・聞く」「書く」「読む」という領域にわかれる。そして、どれかと言うと「読む」ことに力を入れ過ぎてしまう。個人的には、「話す・聞く」領域の学習を疎かにしているように感じていた。そこで、「話す・聞く」の指導を自分なりに考え…

大泉節炸裂!

僕の好きなタレントの一人が大泉洋だ。押しも押されぬ俳優として知られるようになっている。だからか、昨年の紅白歌合戦の鹿にも抜擢された。評判も上々で、今年の司会も期待される。 そんな大泉さんではあるが、僕としては「水曜どうでしょう」の大泉洋とい…