小さな教室からの挑戦

小さな教室でのささやかな挑戦を書き綴ります。

授業

競争より協働を

ある日の授業での子ども同士のやり取りについて。 A「同じ時間しているのにこれだけ差があってヤバくない?」 B「別にいいんじゃない、競争じゃないのだから」 というようなやり取りがあった。少し聞き間違いがあるがおおむねこのような内容であった。 ち…

算数授業をパターン化する~導入「問題をつくらせる」~

3年生「たし算とひき算の筆算」の授業。 おもむろに黒板へと1~9までかかれたカードを裏向けにして貼る。そして、筆算の式になるように□をかく。 「カードを引いて□に入れて筆算の式をつくりましょう。そしてそれを計算しましょう」と投げかける。 カード…

授業を通して行う学級経営

「授業づくりの方が大事か、学級経営の方が大事か?」「授業づくりが先か、学級経営が先か?」等と言う不毛な議論があります。 冷静に考えると、どちらも大事であり、同時並行的に行っていくということがわかります。よって、まず「授業づくりと学級経営はセ…

価値づけることの方略

価値づけるということを考えて記事にしている。今回でいちおう終わりになりますので、よければ最後までお付き合いください。 kyousituchallenge.hatenablog.jp 前回、僕は「『価値づける』と『褒めること』は似ている行為ではあると思うが、全く同じ行為だと…

価値づける≒褒めること?

価値づけるということに考えている。それを記事にしてみなさんに、僕はこう考えているのですがどうですか、と投げかけている。まあ、勝手に投げているだけなので誰かが受け取ってくれているのなら嬉しい。 kyousituchallenge.hatenablog.jp さて、価値づける…

価値を見出せる条件

以前、「価値づける」ことには、自分なりに意図を持って行っているが、「洗脳」という側面があるのではないか、という考えを述べました。今回はその続きです。 kyousituchallenge.hatenablog.jp 教師が価値づけることは洗脳という側面がある。そうならば、子…

複式授業から学ぶ

以前、特別支援学級の授業は複式学級の授業に似ているのではないか、という記事を書いた。 kyousituchallenge.hatenablog.jp 特別支援学級は、複数学年が在籍することが多い。1~6年生が勢ぞろいしているということもないわけではない。しかし、教師の体は…

ベテランがなんでベテランかというと、お客さんの反応を掴むことができるからだよ。

ベテランがなんでベテランかというと、お客さんの反応を掴むことができるからだよ。(by百田光雄) 百田光雄は、力道山の息子というプロレス界のサラブレッドである。そうではあるが、全日本プロレス時代は第1試合に登場することが多く、「6時30分の男」とい…

しくじり授業④「一問一答型」

以前に「しくじり授業」と題して、僕が(子どもも?)おもしろくない、と感じる授業に共通する型のようなものを書き綴っていた。それの続編を書いてみる。「しくじり授業」については過去記事を参照してください。 kyousituchallenge.hatenablog.jp 四つ目の型…

クリエイター気質って、すごく大事なんですよ。

クリエイター気質って、すごく大事なんですよ。(by高木三四郎) この言葉にはもう少し続きがある。せっかくなので全体を引用する。 クリエイター気質って、すごく大事なんですよ。プロレスって、クリエイティブのセンスがないと絶対にできないものだと思いま…

4月までに読みたい本【授業編】PART3

先週の記事に続いて、今回は授業編についての記事を書くことにします。第一弾・第二弾の記事も是非とも参照してください。 kyousituchallenge.hatenablog.jp kyousituchallenge.hatenablog.jp ⑨田中博史『田中博史の楽しくて力がつく算数授業55の知恵』文溪堂…

自殺予防を実践する

このブログでも記事にしたのだが、自分なりに「自殺予防」について考えを進めている(よければ過去記事を参照してください)。kyousituchallenge.hatenablog.jp kyousituchallenge.hatenablog.jp 考えているだけでなく、実践に移すということが次のステップの…

「深い学び」って?

今年度より小学校では新学習指導要領が全面実施されている。そのキーワードの一つが「主体的・対話的で深い学び」である。ここにある「深い学び」というのがいまいちわからない、ということをよく聞く。それは僕もそう思っている。 でも、この「深める」とい…

ポスト・コロナの学校現場⑲「ワークシート押しの違和感」

以前に、この「ポスト・コロナの学校現場」の記事の中で授業のことに触れた。時間数の確保や少ない時間数で学習内容を終わらせようとしている。休校が長く続いたので、このような状況はやむを得ないように思う。でも、そんな中でも「子どもたちが考える時間…

国語の学びのお供に

なぜだか、僕の中での「国語熱」なるものが高まっている。国語について学ばなければ、という思いがほとばしっている。 ということで、積ん読状態になっている「子どもと創る『国語の授業』」を引っ張り出してきた。そして、特集で気になるものをピックアップ…

発想の源を問う

学校が再開され、ようやく新しい学級や学年に慣れ、授業も本格的になってきているところではないでしょうか。今年度も算数専科ということなので、算数に関する本を紹介することにしよう。 今回紹介する本は、最近読んだというものではない。前に読んだもので…

何と言う?

子どもたちと対峙していると、とっさに言葉を出さないといけないことが多くある。子どもたちは、なかなか口がたつので気が抜けない。なおかつ、その時の状況を考えながら言葉を選ばないといけない。かなり難しいことである。 そんなことに向き合い実践を重ね…

悔しさと なるほどと 羨ましさと

東洋館出版社創業70周年記念として出版された『3つの“感”でつくる算数授業』を読んだ。70周年記念の一環として、若手の本を出版するように、その企画案を全国から募集された。そこで最優秀賞を獲得し、出版となったのが本書である。 ちなみに、僕もこの…

4月までに読みたい本【授業編】PART2

一昨日の学級経営編に続き、授業編も記事にする。 これも昨年記事にしたものに数冊付け加えて紹介します。昨年の分は過去記事を参照してください。 kyousituchallenge.hatenablog.jp ⑥長瀬拓也『ゼロから学べる授業づくり』明治図書 長瀬先生の「ゼロから学…

協同が競争にならないように

若手の授業にT2で入っていた。単元の終わりで習熟の時間であった。 班でそれぞれ机をくっつけて問題に取り組ませていた。きっと、協同させようという意図があったのだ、と感じた。 僕は習熟の時間では、だいたい『学び合い』の基本的なスタイルを取り入れ…

新学習指導要領での算数授業

いよいよ新学習指導要領の全面実施が迫ってきている。正直、新学習指導要領が公開になった時よりも熱が下がっている気がする。よくない傾向である。だけど、ここからがいよいよ本番である。実際に現場で「主体的・対話的で深い学び」を実現していくために何…

言語化することで

先日、『キーワードは「言語化」』という題で記事を書いた。今回は、それの続きです。 kyousituchallenge.hatenablog.jp 僕は上の過去記事で以下のように書きました。 確かに僕の授業は、言語化を子どもたちにさせている。むしろ、子どもたちの言葉で授業を…

キーワードは「言語化」

校内研修としての授業ではないが、指導案をちゃんと書いて授業をした。プチ研究授業という形で。学年の先生や管理職の先生や専科の先生等、授業を見に来てくれそうな人に声をかけてみた。まあ、なかなか来てもらえなかったのだが。 それでも、時間を割いて見…

教師が邪魔になっていないか?

今年度も多くの授業を参観した。最近、参観する授業は次期学習指導要領の理念である「主体的・対話的で深い学び」を意識されているものが多い。だから、子どもたちが「学び合う」場面というのが設定されていることが多い。「学び合い」場面があるというのは…

ペアで発表する

若手の授業にT2として入っていた。若手なりに子どもたちがコミュニケーションを取りながら授業を進めようとしている。だから、ペア対話を授業に取り入れている。よく見る光景ですよね。 ペア対話が終わった後、一つのペアを指名する。その時、「どっちでも…

「かわいい!」という言葉の魔力

女性はよく何かにつけて「かわいい!」という言葉を発する、と言われている。けっこうステレオタイプな物言いではあるが、何となく想像できるだろう。男性から「かわいい!」という言葉はあまり聞かない。ちなみに、僕はほとんど言わないのではないだろうか…

技術としての行為

若手の教室で授業をした。授業が終わった後、若手から「どうしてあんなことをしたのですか?」とお尋ねがあった。僕なりの意図をぺらぺら、と話す。そうすると、「そんなことできてないな、(私にも)できますかね?」という言葉が返ってきた。 僕は即答で「で…

算数授業を考えるなら必読!

何度も書いているように、今年度は算数専科をしている。この機会に、自分の算数授業を高めていこう、と決心している。ということで、算数授業に関する書籍を読み漁っている。読み漁っているという程、読めてはないとは思うが(苦笑)。 そんな中で、僕としては…

「限定」よりも「定番」を

今日は10月31日、ハロウィンの日である。ハロウィンは外国のお祭というイメージだ。だけど、ここ五年程で日本でも定着してきた感がある。 マーケティング的にも、夏休みからクリスマスの間に行事があると嬉しいのだろう。だからか、ハロウィン仕様の商品があ…

そこに意図はあるんか

今年は算数専科ということで、若手の授業のT2として教室に行くことがある。また、空き時間を利用して若手の授業を参観しに行くこともある。そこで考えたことを今回は書いてみる。 若手の授業では、「やっぱり」「どっちでも」「まあ別にいいかな」という言…