小さな教室からの挑戦

小さな教室でのささやかな挑戦を書き綴ります。

チーム教師⑤「愛せなければ…」

 前回、必ず味方になりましょう、と提案した。
 だけど、人には食べ物の好き嫌いがあるように、人の好き嫌いもある。これはしょうがない。子ども・保護者の好き嫌いだってある。いや、私は好き嫌いなんてない!」と言う人だっているかもしれない。だけど、そんな言葉を聞くと、僕は内心「本当に~!?」と思っている。
 好き嫌いがある、というのは多くの方が共感できることだろう。そんな時、必ず何がなんでも味方になる、というのは正直しんどい。
 哲学者のニーチェは「愛せない場合は通りすぎよ」という言葉を残している。このニーチェの言葉に倣い、「味方になれない場合は通りすぎよ」と考えましょう。しんどい時はスルーしましょう。しんどいのに味方になろうとしたら、自分も相手もさらにしんどくなる。だから、そんな時、通りすぎチームにならない、という選択をしましょう。それでもいい、と強く思っています。
 だけど、それでも一つだけ忘れてはいけないものがある。
 それが「挨拶」である。
 挨拶という当たり前のことに、いささか拍子抜けしたかもしれない。でも、この挨拶があるかないかで事態は大きく変わる、と僕は考えている。
 「おはようございます」「お願いします」「ありがとうございます」「お先に失礼します」、これだけでいいので、自分から言いたい。これだけでも、少しのつながりができる。でも、たったこれだけのことを仕損じると、取り返しのつかないことにもなりかねない。
 「挨拶」の語源は「相手の気持ちを押し開く」である。それを忘れずに、挨拶だけでいいからしよう。そうすると、チームになる余地は残されるから。