小さな教室からの挑戦

小さな教室でのささやかな挑戦を書き綴ります。

子どもとの関係のつくり方

 私の、子どもたちとの距離感は「どちらかというと遠い」である。

 私は、まだ若い。だからか、子どもたちとの距離は近いように感じている。子どもたちも私に対して親近感を持っている様子である。だから、自分が意識しなくとも、子どもたちとの距離は近くなりがちである。よって、敢えて距離を遠目にする。私と子どもたちとの関係は、あくまでも「教師対児童」である。それがぶれることのないようにしている。

 しかし、昨今教師が前に立ったからと言って、一人前の教師として認められるわけではない。若手の自分も例外ではない。もしかすると、若いからこそ認められないのかもしれない。だから、児童たちとも意図的・計画的に関わり合い、繋がる必要がある。学校(教室)でも人間関係に大きなコストをかけないといけない状況になってきている。

 では、私の子どもとの関係のつくり方の実際を以下に7点挙げていく。

良いところノート

 1日3人良かったところや素敵な行動を記録し、次の日の朝の会で紹介する。1年間続けると1人20回以上、容易に褒めることができる。また、この活動をすることで、子どもの良いところを意識的に見ようとする。承認活動は継続することで効果を発揮する。朝の会など毎日行うことができるような時間に組み込み、システム化することで無理なく続けることができる。

学級通信

 教師はいろいろな思いを持ち、教育活動を行っている。しかし、直接その思いを伝えると、子どもが白ける。そこで、通信に書き、教師の思いを伝えることで通信が「緩衝物」として機能する。指導が難しい子どもや学校に心を閉ざしている子どもと緩やかに繋がり、教師の思いを伝えることができる。

 また、褒め言葉を児童に投げかけることは、日常的にどの教室でも行われていることだとは思うが、これを通信にすることで容易に全体の場で褒めることができる。

ノートコミュニケーション

 子どもは本音として教師と「1対1」でのコミュニケーションを望んでいる(もちろん全員ではないですよ)。だが、なかなか時間がない、タイミングがない。しかし、子どもたち一人ひとり全員が持っている物としてノートがある。これを活用しないわけにはいかない。

 一人ひとりのノートにコメントをいれてあげる。子どもたちは意外と見ているみたいである。その子を褒めること、注意することを「1対1」で行うことができる。

黒板メッセージ

 黒板に自分が思っていることや昨日の振り返りなどを子どもたちが帰った後に黒板に書き記しておく。それだけのことである。

 大きな効果があるかというと、そんなにない(笑)。でも、確実に見ている子はいるし、無視している子もいない。教室に足を踏み入れた時から、温かい雰囲気をつくっていく仕掛けとして機能している。

遊ぶ

 若い自分が他の先生に勝てる? ということは「遊ぶ」しかない(笑)。これは本当に! 大学生が人気でしょう? それは遊んでくれるからです!

 遊ぶことで子どもは喜んでくれる。また、子どもたちの本音を垣間見ることができる。授業以上に人間関係が露わになる。昨今、子どもの対人関係が問題視されがちである。それならば、遊びを通し、学ぶ必要がある。本音がでるからこそ揉める。しかし、教師と一緒に遊んでいるならトラブルもコントロールしやすいし、安心して? トラブルを起こさせてあげる。

強引なユーモア

 子どもたちは「笑い」が好きである。お笑いというよりは、「笑い」である。彼らは、本当にしょうもないことでゲラゲラ笑っているでしょ。だけど、お笑い芸人ではないので、ボケて笑わせることができないことも多い。

 そこで、強引にも笑わせるようにする。関わりの中で「こちょこちょ」を無理矢理しに行く(笑)。子どもたちは迷惑そうな素振りを見せながらも、笑顔である(笑)。そして、それをせがんでくる子もでてくるぐらいである。

意図的に触れる

 子どもたち一人ひとりと話す等のコミュニケーションをとることは思いの外難しいことである。ましてや触れるとなるとより難しい。だけど、直接触れ合い、コミュニケーションを図ることができるとより濃い関わりを生むことになる。

そこで、意図的に子どもたちに触れる。と、言ってもべたべた触るわけではない。肩に手を置くというようにあくまでもさり気なく触れる。その時は、相手も選ぶ。異性を触れるということはより気をつけている。