小さな教室からの挑戦

小さな教室でのささやかな挑戦を書き綴ります。

ポスト・コロナの学校現場⑤「志向が如実に現れる」

 教室の風景は、そこにいる教師の心象風景の現れである、と言うことができる。それぐらい、教師がいる教室、そこにいる子どもたちに影響を与える。このことは教師なら理解していることである。だからこそ、なるべく善い影響を与えることができるように心がけている。

 さて、学校が再開されてからは、この教師の影響力について考えられているだろうか。

 新型コロナウイルスの影響で、学校再開となったものの、今まで通りの学校生活を送ることが難しい場面もある。例えば、授業の中でのグループ活動、給食時の子どもの動き、登下校や休憩時間の過ごし方等。どこでクラスターが起こるかわからない。だから、予防し切れるということはないが、予防できるように意識はしている。

 このような状況下で、教師一人ひとりの志向が如実に現れてきているように感じている。その志向は大ざっぱに二つに分けることができる。

 一つ、予防を意識しつつも何とか子どもたち同士の活動を保障しようとする志向。これは本当に難しい。でも、工夫次第では子どもたち同士の活動を組むことはできる。その時には、子どもたちや周りへのある程度の説明は必要になる。そして、ある程度の合意なるものを得とく必要もある。繰り返しになるが、難しいことだがやれないわけではない。

 二つ、予防をできる限り徹底することができるようにする志向。簡単に言うと、管理的に指導するということ。「管理的に」と聞くと、すぐに「良くない」と思う方もいるように感じている。でも、決して悪いことではない。現在の状況では管理的になるのも致し方ないように思う。

 ここで書いた二つの志向は、もちろん学校や地域からの要望が大きいからそうなっているというのもあるだろう。だけど、教師一人ひとりの志向が大きく影響していることは間違いないだろう。

 どちらの志向を選ぶというか、ある場面ではこっちの志向を強くする、また別の場面ではあっちの志向を強くする。このような姿勢が必要なのではないだろうか。だから、どちらかだけに傾いていないか、安易にどちらかを選んでいないか、というのを考えたい。

 

【過去記事】

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