小さな教室からの挑戦

小さな教室でのささやかな挑戦を書き綴ります。

チーム教師③「徹底的にギブ」

 教師だけでなく、人はチームになり、何かを行うと少なからず不満が出てくる。その最たるものの一つが、「どうして自分ばかりしないといけないの!」というものである。こんな不満を漏らしたことは、誰しも一度や二度あるのではないだろうか。もしかすると、面と向かってはっきりと不満を漏らされたこともあるかもしれない
 このように思ってしまう気持ちはわからないわけではない。だけど、この気持ちがチームになることを阻んでもいる。「どうして自分ばかりしないといけないの!」と思ったら、「これだったら自分一人でやるよ!」となってしまう。これではいけない。いや、そういう気持ちを持つこと自体は決して悪いわけではない、と考えているのだが。
 「どうして自分ばかりしないといけないの!」と、思ってしまう裏に隠れているもう一つの気持ちがある。その気持ちを掘り起こしてみよう。それは「自分にも何かをちょうだい!」ということである。自分は誰かのために何かしている、だったら何かしらもらってもいいでしょ! ということである。繰り返しになるが、これではいけない。
 教師がチームになるためには、「徹底的なギブ」が必要になる。「自分ばかり!」「何かちょうだい!」という気持ちは押さえる。だいたい、こんな気持ちばかり持っていては、相手に見透かされてしまい、余計にチームにはなれない。だから、徹底的にギブ。合言葉は、ギブ&テイクではなくギブ&ギブ。
 ここまで読んでみて、「いやいやそれだと余計に自分ばかりしないといけなくなるでしょう!」と、思われた方もいるかもしれない。だけど、安心してください、きっとテイクが生まれます。
 バレンタインデーにもらうチョコを思い出してほしい。バレンタインデーにチョコをもらうと、それがたとえ義理チョコだとわかっても、「何かしらお返ししないと悪いよな」という気持ちが湧いてくるだろう。
 このように、人は親切にされた場合、「その親切をお返ししないといけない」という気持ちが湧き上がるものである。これを心理学の法則で「返報性の法則」と言う。
 だから、自分が相手にギブ&ギブで接していると、相手から自分へのギブが始まるというわけだ。
 大切なのでもう一度言います。教師がチームになるための合言葉はギブ&ギブです。