ナツイチ本。と、言っても買ったのは去年か一昨年だけど。
何人もの女の子の視点に立ち、教室や学校での息苦しさを浮かび上がらせている。きっと、誰もが「そういうことあるよね」と、共感できるだろう。そんなことを、題名の「雨の日」に例えているのだろう。
僕は、学校へ行く、ということにあまり疑問を抱いた記憶がない。もちろん、彼女らが感じた辛さに似たような感情を抱いたことがあるし、似たような仕打ちを受けた記憶もある。
それだけ考えていなかったのだな、と思う。いろいろなことを仕方のないことだと、ただただ受け入れるというか、流していたのだろう。そして、勇気がなかったのだ、とも思う。
そうだ、教室や学校へ行かないというのも勇気がいることだ。それに、教室や学校へ行かないことは悪いことではない。このことは忘れずに、子どもたちといたい。そんなことを読みながら考えた。
学校や教室へ行かないという選択をしている子たちに言いたい。「やまない雨はない。いつか雨がやむ時が来るから」と。だから、我慢しろということを言いたいわけではない。雨がやむ時が来るから、その日を待ち望んでほしいということ。その日を希望にしてほしいということ。
教室や学校へ行くことに何かしらの思いを抱いている人には是非読んでもらいたい。中学生や高校生にとっては読みやすいだろう。それに加え、子どもたちに関わる方は、彼女らの視点に立ちながら読んでほしい。