先日、子どもの安心を探して 川上康則×松本俊彦 『不適切な関わりを予防する 教室「安全基地」化計画』『「助けて」が言えない 子ども編』W刊行記念イベントに参加した。
お二人の著者の言葉を直接聞きたい、お二人がコラボすることで新たな何かが生まれることを楽しみにして参加した。
川上先生が『「助けて」が言えない 子ども編』の内容を確かめながら松本先生がお話しするというような流れで話は進んでいた。
教育現場と医療現場は機能やスタンスのようなものがけっこう違うように思ったが、根っこの部分はずいぶんと似通っているように思った。
松本先生が、数校の学校教育目標を聞きながら、こんなの大人でもできないことが並べられているようなことを話されていた。そして、指導することはダメ出しすることになっているようなお話もされていた。
確かにそうだなと思いながらお話を聞いていた。しかし、学校教育や学びには子どもの不備を指摘し(ダメ出し)、そこを指導して伸ばしていくという構造がある。これは学校教育が手放してはいけないことだとも思う。だからと言って、このことに無頓着で学校教育や教師の持つ権力性を振りかざすだけではいけないようにも思っている。
そんなことをまとめつつ質問を行った。
川上先生から現在の学校教育目標やそれぞれの学級目標に、ありのままでいいんだよ多様な人がいてもいいんだよということが入ってくるといいですよね、というようなお答えをいただいた。
学校教育の構造や教師の特権性はありながらも、これからなら無理なく始められるように思った。二枚舌のように思われるかもしれないが、これは両立できるように思うし両立させないといけないように思う。
では、言葉だけでなく行動できるような環境やシステム、文化といったものをどのように学校や教室でつくりだしていくのかを考える必要がありそうだ。
参加してよかったと大いに思えるイベントであった。また、著書にも目を通して記事にしたい。