今週のお題「大発見」
大発見というか目から鱗が落ちるという感覚を抱いたことについて書いてみる。
先日、国際バカロレアの文学教師の小林真大先生の『「感想文」から「文学批評」へ』を読んだ。
そこで、このような記述があった。
「男性」と「女性」、「精神」と「肉体」、「光」と「闇」という言葉のペアは、お互いに依存していることで意味が成立していることが分かります。実際、「女性」が存在しなければ「男性」という言葉は成立しませんし、同じく「肉体」がなければ「精神」という言葉が、そして「闇」がなければ「光」という言葉の意味を定義することができません。
読んでみると当たり前のように思われることかもしれないが、僕にとっては大発見であった。確かに対義語となる言葉同士は相互依存的である。
例えば「高い」という言葉は「低い」という言葉があるからこそ「高い」と表現できる。
この考え方は言葉だけでなく身の回りのできごとにも当てはめることができるように思う。
例えば「女性問題」は「男性問題」ということ。女性問題となると女性に課題があるように感じられる。しかし、女性問題は往々にして男性が女性に対して差別意識や偏見を持っていることが原因となっている。つまり、男性の問題ということである。
もちろん、現在においては簡単に女性問題と男性問題と二分割して考えるのはナンセンスなのかもしれないが。
言葉は相互依存的という考え方を援用すると新しい世界が開けるように思ったのが、僕の最近で一番の大発見である。