小さな教室からの挑戦

小さな教室でのささやかな挑戦を書き綴ります。

チーム教師⑧「十人十色」

 ある教室へ入るとビシッとしており、規律が確立している。ある教室へ入ると誰もが大きな声をだし、元気で過ごしている。ある教室へ入ると係活動が盛んで、それについての掲示物がたくさんある。ある教室へ入るとしっとりとした雰囲気で、静かに活動している。教室という箱ものは同じなのに、中身はずいぶんと違う。

 さて、ここで紹介した教室の中でどの教室が一番よい、と言えるだろうか?

 この聞き方は「問い方のマジック」である。上記のような聞き方をされると、どれかがよいのではないか、と思い込んでしまう。だけど、この中に一番よい学級というものはない。だから、一番よい学級を見つけようとしても見つけることはできない。

 このように考えるとどの教室だってよい、と言える。もちろん、それぞれによくない所だってあるのだが。

 どうしてどの教室もよい、と言えるか。それは、どの教室でも子どもたちの成長を願い、それに向けての取り組みが行われているからである。この思いはどの教室でも共通してあるものだ、と信じている。それに、これだけは教師全員で合意できるものだ、と思う。

 そして、もう一つ合意したいものがある。それが教室ごとのやり方がある、それぞれは違うということだ。簡単に言うと「十人十色」ということだ。当たり前のことなのだけど、案外学校現場では合意することができていない。

 自分がやりたいやり方で、そして成果をだす。そんな環境を自分たちでつくることができたら、本当に学校がよくなっていくのではないだろうか。だから、一人ひとりやり方が違うことや得意なことが違うことを認め合いましょう。それができたら、チームになることができるはずだから。