小さな教室からの挑戦

小さな教室でのささやかな挑戦を書き綴ります。

全国算数授業研究大会

 「全国算数授業研究会」という団体をご存知だろうか? 筑波大学附属小学校算数部を中心として組織されている団体である。小学校での算数授業を考えていこうと思うなら、一度は参加してみたい研究会である。

 だけど、筑波は遠い。残念ながら、やすやすと行ける環境にはない。でも、地方でも研究大会を開くこともある。昨年は沖縄。一昨年は山口。これも遠い。やはりなかなか行けない。そう悶々としていると、今年度の地方大会が和歌山で行われることを知った。これなら行けそうだ、と思いすぐに申し込んだ。幸い申し込みができ、参加できることとなった。

 興奮冷めやらぬ内に、参観した授業やシンポジウムからの学びを書き出してみる。

 

公開授業Ⅰ 5年 向井大嗣先生

①課題を焦点化することが大切。そして、その課題を子どもたちと共有できるようにする必要がある。

②問題を穴あきで提示するなら、そこに子どもたちが関われるようにするのが前提。

 

公開授業Ⅱ 1・2年 樋口万太郎先生

①プログラミングを入り口にしながらも、出口は算数(教科)になるような授業デザインを考えてみたい。

②なかなかあのような協議会で発言できない。だからこそ、校内研修というのは大事な場なのではないか。でも、勇気を出して発言してみないとな…。

 

公開授業Ⅲ 3年 尾﨑正彦先生

①子どもたちの理解を確認しながら進めていく。「ちょっと待って、ここまではわかる?」という感じ。

②終始笑顔だ。だから、「本当にそうなる?」と子どもたちを追い込んでも、子どもたちは追い詰められているとは感じないのだろう。

 

シンポジウム 細水保宏先生、田中博史先生、山本良和先生

①教師がいる所で失敗させないようにしているから、教師のいない所で失敗する。そうではなく、教師のいる所で失敗させ、そこで学びを得る。そして、教師のいない所で成功できるようにしないといけないのではないか。

②資質・能力ベースの授業と学習の定着を図る授業は切り離して考えないといけないのではないだろうか。そうでないと、資質・能力ベースでも答えを出すということに拘ってしまうことになる。

 

 箇条書きではあるが、ざっと書き出してみた。授業はもちろんであるが、協議会が刺激的であった。シンポジウムも考えさせられる話を聞くことができた。

 心待ちにしていた空気に触れることができ、満足できた。そして、早く算数の授業をしたい、と思わせてくれた。これが新学期まで持続すればいいのだけど(笑)。

 また参加したい。でも、なかなか参加できないだろうな。来年の地方大会は広島。厳しいな、と思いながら家路についた。