小さな教室からの挑戦

小さな教室でのささやかな挑戦を書き綴ります。

いつふり

 「いつふり」とは、『いつも人間関係に振り回されてしまう先生へ』の略である。別に僕がこの略語をつくったわけではない。著者の栗田正行先生が本の中で示されているものである。今回は、「いつふり」のことを記事にしてみます。

 栗田先生は職員室を動物園に例えています。以下に引用してみます。

職員室は動物園と同じです。そして、動物園と同じだからこそ、魅力的な教育活動ができるのです。

動物園には、猿やライオン、パンダにキリンなど、さまざまなタイプの動物がいます。動物園で楽しむことができるのは、さまざまな種類の動物がいるからではないでしょうか。

それと同じように、職員室にもさまざまなタイプの先生がいます。

  これは上手い例えだな、と感じた。確かに動物園のように多様だよな、と。だけど、多様にも拘らず、同調性が高いこともある。それに思い悩むことがある。

しんどくなる教師は教室の子どもたちとの様々なことでしんどさを抱える。だけど、それで休職に追い込まれるということはあまりないように思う。最後のとどめは子どもたちではなく、職員室の教師によってなされるのではないか。僕は、そのように感じている。

 だからこそ、本書はお守りになる。職員室の人間関係で振り回されることにならないことに越したことはないのだが。そういう状況に陥った時に、効果を発揮する。そんな状況に陥るのかは予想できない。だから、お守りが必要なのである。

 本書を読んでもらうと教育書というよりビジネス書のように感じるだろう。確かにビジネス書でも同じような内容があるかもしれない。だけど、教師や職員室の特徴を掴み、論じられているものはない。だから、この「いつふり」は貴重な資料になる。

 職員室の人間関係で振り回され悩んでいる方はもちろん、今は悩んでいない方も一読の価値がある一冊となっている。

いつも人間関係に振り回されてしまう先生へ

いつも人間関係に振り回されてしまう先生へ