小さな教室からの挑戦

小さな教室でのささやかな挑戦を書き綴ります。

「聖職のゆくえ~働き方改革元年~」を視聴して

 遅ればせながら「聖職のゆくえ~働き方改革元年~」を視聴した。これまた、自分の周りでは一切話題にあがっていない。まあ、こんなもんなんですよね。

 では、早速視聴してみての感想を書いていく。
 現場を取り巻く状況を現場にも入りながら丁寧につくられているな、と感じた。現場にいるからこそわかるのかもしれないが、取り上げられていた中学校は本当に一般的な学校だ、と思う。
 給特法が制定されて五十年が経過している。その当時の学校状況とは明らかに変わってきている。だから、現在の学校状況に馴染まなくなってきているのだ。今のタイミングを逃したらこの状況は変わっていかないかもしれない。そんな危機感を持たないといけない所まで来ているのだろうな。
 中学校の校長が、答申された働き方改革についてコメントしていた。現場に合っていない、乖離している、と。よく言ってくれたな、と感じた。取材も入っているのにかかわらず。頼もしさを感じた。
 その校長が学校で働き方改革を進めていくには、二つのことが考えられる、と話していた。一つ、教員の人数を増やす。二つ、学校の業務を減らす。教員の人数を増やすとなるとお金が必要になる。だけど、どこから捻出するのかが課題になる。それに少子化である。子どもの数は減るのに、教員の数は増えるというのはなかなか現実的ではない。となると、できることは学校の業務を減らすことである。
 学校の業務を減らすための工夫を現場として取り組んでいかないといけない。時短する方法の提案や報告は少なくない。それを参考にしながら、まずは自分の業務を減らすことから始めたい。そして、そこから学校全体の業務を減らすことに進んでいきたい。
 そのようにしていくと、何を減らすのかという壁にぶつかる。もちろん、どの取り組みにもそれなりの意義がある。また、教師それぞれに思いやこだわりもある。時には、子どもや保護者、地域の思いもある。だからこそ、何を減らすのかを考える前に、どうして減らすのか、ということを確認しておきたい。そうでもしないと、お互いを傷つけ合うだけになってしまうかもしれないから。
 後半は、番組の感想というよりも自分の考えを表明するようになってしまった。でも、それぐらい番組に感化されたということだろう。働き方改革元年がもうすぐ終わり、次年度へと進む。今できることから始めないといけない、と強く感じている。