小さな教室からの挑戦

小さな教室でのささやかな挑戦を書き綴ります。

算数授業をパターン化する~導入「問題の続きを考えさせる」~

 3年生「かくれた数はいくつ(1)」の授業。

 教科書に書いている通りの問題を板書する。

 

広場に、はとがいました。

そのうち、5わとんでいきました。

また、8わとんでいったので、のこりは17わになりました。

 

 問題を全て書かないで止める。

 そして、子どもたちに「この問題に続きがあります。どんな問題が続くでしょうか?」と問う。

 そうすると、子どもたちからはいろいろな言葉が出される。

 「さいしょ何羽でしょう」

 「のこり何羽ですか」

 「とんでいったのは何羽ですか」

 実際の問題の続きは一番初めにでてきた「さいしょ何羽でしょう」である。

 そして、「じゃあ、○○くんの問題をそのまま使おうか」と言い、めあてを「さいしょ何羽でしょう」にし、提示する。

 教科書に書いている通りの問題を板書することで、同じような授業展開ができないわけではない。しかし、自分たちで考えずに、教師から与えられた問題を解くことで、子どもたちの「主体性」が発揮されるだろうか?

 つまり、問題の続きを考えさせることで「主体的な学び」を生み出すことにもつながるのである。

 それに、問題の続きを考えさせることはするが、それ以外はほぼ教科書通りである。だから、準備することはほとんどない。

 

 さらに、ここで「対話的な学び」も生み出すことができる。

 子どもたちから出された中から一つをめあてとした。しかし、それ以外にも、子どもたちから言葉が出てきていた。それも簡単にではあるが取り上げてみる。

 例えば、先程の「のこり何羽ですか」という言葉を取り上げる。

 「○○ちゃんが、って言っているけど、この問題は解ける?」と全体に投げかけてみる。

 そうすると、他の子どもたちから「それだったら解ける。だってもう問題に書いているから」と返ってくる。そして、答えはと確認できる。

 こうすることで、発表した子どもも満足できる上に、対話的な学びも生み出すことができる。それに、教師の準備も楽である。

 一石二鳥ならぬ一石三鳥にもなる。