小さな教室からの挑戦

小さな教室でのささやかな挑戦を書き綴ります。

動画視聴を通して学習

 以前、記事にもしたように特別支援学級複数学年が在籍することが多い。また、同じ学年であっても一人ひとりの実態によっては取組むことは変わる。

 よって、どうしても個別の指導が多くなる。しかし、教師の体はもちろん一つである。時間割によっては付きっ切りで指導できる時もあるが、全員がそろっている時や複数名いると付きっ切りで指導することはできない。付きっ切りで指導することができない時間の方が多いのが現実である。

 自ずと子どもが自分自身で学びを進めていく時間が発生する。そのときに、子ども自身で学びを進めていけるといいのだが、そんなすぐにはできない。そこで、1人1台端末を活用し、動画視聴をすることで学習を進められるようにした。

 具体的に言うと、「NHK for School」の動画を活用している。「NHK for School」については説明は不要だと思います。どの教科・領域でも活用できるぐらいのコンテンツがそろっている。これを活用しない手はない。

 動画視聴を通して学習することを指導し、それを続けていく。そうすることで、子ども自身で学びを進めていくことができる。ただ独力でというわけではなく、動画の力を借りることになるので、子ども自身で学びを進めやすい。

 そして、動画視聴を指導することで自分の体が空くようになるので、個別の指導が必要な子どもに直接指導を行うことができる。ここは、動画視聴と直接指導を上手く組み合わせるというかプログラムを組むという具合である。

 このような発想は複式授業を参考にしたものである。複式授業のキーワードとして「直接指導と間接指導」というのがある。直接指導を行うときに、学習の見通しを持てるようにし確認し間接指導に入る。そして、学び方を身につけられるよう指導していく。このように指導していくために学習過程を各学年でずらす(ずらし)ということも考える必要がある。

 動画視聴が間接指導になり、動画視聴を取り入れることでずらしが容易になるというわけである。つまり、1人1台端末を活用することで、子どもの学びを促進しつつ、教師の動ける範囲を確保するということにつながる。