小さな教室からの挑戦

小さな教室でのささやかな挑戦を書き綴ります。

書評

何と言う?

子どもたちと対峙していると、とっさに言葉を出さないといけないことが多くある。子どもたちは、なかなか口がたつので気が抜けない。なおかつ、その時の状況を考えながら言葉を選ばないといけない。かなり難しいことである。 そんなことに向き合い実践を重ね…

腹を割って話そう

みなさんは「水曜どうでしょう」という番組を知っていますか? いや、知らないのですか!? とりあえず観た方がいいですよ! と、このように言ってしまうぐらいの「水曜どうでしょう」ファンである。先日まで新作が放送されていた。それも楽しく観させてもら…

学習指導要領を活かす

新学習指導要領が小学校では全面実施を迎える。そこで、手始めの一冊として読みたいのが本書である。この時期に手始めと言っていると遅いようには思うが…。でも、何も考えようとしていないよりはマシだろう。 著者は学習指導要領改訂に携わった合田哲雄氏で…

デスティーノ

今、プロレス界で一番勢いのあるレスラーと言っても過言ではない内藤哲也の本。 内容は、『週刊プロレス』で連載されている記事の総集編。中にはこの本だけしか読めないものも収録されている。 その部分が一番興味深かったかな。特に第一章。あと、L・I・Jの…

緻密に創られている

初・伊坂幸太郎本。今回読んだ『重力ピエロ』。確か映像化もされているよな、だからタイトルを見たことがあるのだよな、と思い手に取ってみた。つまり、深い意味はないということ(笑)。 一読してみると、東野圭吾の『流星の絆』と似ている、と感じた。兄弟や…

ゴールデンウイークに読みたい本

ゴールデンウイークです。でも、今年は例年とは違い、家で過ごすことが多いのではないでしょうか。こればかりは致し方のないことです。でも、ゴールデンウイークです。少しは楽しみたいですよね。 だから、本を読みましょう! ということで、ゴールデンウイ…

二軍監督の仕事は教師に通ずる

新型コロナウイルスの影響で、プロ野球の開幕が延期となっている。無観客で開幕する方向で動いているようだが、一体どうなるのだろうか? 野球ファンとして、できることは今まで通り楽しみに開幕を待つだけである。 さて、シーズンオフ中に、二人の二軍監督…

観を知りたい

定期購読している「授業づくりネットワーク」の新刊を読んだ。四月号ということで、どの雑誌でも特集されるように、新教材の授業についてがテーマ。 それはもちろん興味深いのだが、それよりも目を惹いたのは、巻頭鼎談の「指導案は書かなくてもいいのか」と…

「わかりあえなさ」から始める

多くの自治体で新学年が始まっていることでしょう。今年度は、いつもと違い戸惑うことが多いですが、慌てずゆっくりやっていこう、と思っています。 さて、新年度ということで、多くの学校では人間関係の入れ替わりが起こっているでしょう。教師と子ども、教…

全バカ・図解

Twitterを中心に精力的に発信をされている、さる先生こと坂本良晶先生の新刊が出た。今回の著作は、坂本先生の処女作である「全バカ」を図解した内容となっている。 「全バカ」の中で、よりよい成果を上げるためのアイデアを提案してくれていた。だけど、文…

策略を持つべし!

僕がファンとして楽しみにしている中村健一先生の新作が出版となった。「ブラックシリーズ」で、今回のテーマは生徒指導。 中村先生の著作は、どれも具体的。どれも実践をくぐっているからこそ書ける内容になっている。だから、わかりやすい。そして、読みや…

問いから始める

臨時休校となったため、比較的時間に余裕がある。ということで、なかなか読めないような本を読んでみている。その中の一冊が今回紹介する『問いからはじめる教育学』という本。 有斐閣ストゥディアというシリーズの一冊である。入門書のような位置づけだろう…

呑兵衛の呑兵衛による呑兵衛のための一冊

みなさん、お酒を呑んでいますか? お酒を呑むのは好きですか? 僕は好きです。いや、ちょっと嘘をつきました。お酒を呑むのは大好きです(笑)。 そんな呑兵衛の僕にとって、とても興味深い一冊が目に入った。それが、今回紹介する『つつまし酒』である。 書…

悔しさと なるほどと 羨ましさと

東洋館出版社創業70周年記念として出版された『3つの“感”でつくる算数授業』を読んだ。70周年記念の一環として、若手の本を出版するように、その企画案を全国から募集された。そこで最優秀賞を獲得し、出版となったのが本書である。 ちなみに、僕もこの…

4月までに読みたい本【授業編】PART2

一昨日の学級経営編に続き、授業編も記事にする。 これも昨年記事にしたものに数冊付け加えて紹介します。昨年の分は過去記事を参照してください。 kyousituchallenge.hatenablog.jp ⑥長瀬拓也『ゼロから学べる授業づくり』明治図書 長瀬先生の「ゼロから学…

4月までに読みたい本【学級経営編】PART2

早いもので、もう3月となった。3月は去る、と言われるように別れの季節でもある。別れがあれば出会いもある。4月になれば新たな出会いがある。その中でも、4月から学校現場に足を踏み入れる方々はワクワクドキドキしていることだろう、と思う。 そんな方…

ザッソウのススメ

ザッソウとは、道端に生えている雑草のことではない。職場でのコミュニケーションのことである。でも、著者はきっと雑草に着想を得たのだとは思う。なぜなら、章の初めに雑草がテーマの本の内容が紹介されているから。この紹介を見ていると、「この本を読ん…

新学習指導要領での算数授業

いよいよ新学習指導要領の全面実施が迫ってきている。正直、新学習指導要領が公開になった時よりも熱が下がっている気がする。よくない傾向である。だけど、ここからがいよいよ本番である。実際に現場で「主体的・対話的で深い学び」を実現していくために何…

いつふり

「いつふり」とは、『いつも人間関係に振り回されてしまう先生へ』の略である。別に僕がこの略語をつくったわけではない。著者の栗田正行先生が本の中で示されているものである。今回は、「いつふり」のことを記事にしてみます。 栗田先生は職員室を動物園に…

TAJIRIの考え

出版の知らせを目にして以来、とても楽しみにしていた本が出版された。それが、今回紹介する『プロレスラーは観客に何を見せているのか』である。 著者は世界のTAJIRIさんである。僕がWWEを見始めた時には、TAJIRIはスーパースターであった。クルーザー級で…

1分で話せる?

Amazonのレビューでも高い評価がついていた一冊を読んでみた。それが『1分で話せ』という本。 教師という職業は、よく話す。聞くよりも話す機会の方が多い。そして、上手い下手はあったとしても、だいたい話が長い。前に立つ者って何だか知らないけど、話が…

僕たちには想像力がある

「好きな作家はいますか?」と、聞かれたら僕は「辻村深月」と、答える。それぐらい、辻村深月の作品を読んでいる。 今回読んだ作品は『のび太の月面探査記』だ。タイトルに「のび太の」と付いている。みなさんお分かりのように、映画ドラえもん「のび太の月…

「授業研究」を真ん中におく

定期購読している「授業づくりネットワーク」の新刊が送られてきた。ブログのタイトルにもしているように、今回のテーマは『「授業研究」を真ん中において職場をつくる!』ということ。 このテーマというか提案に、僕は賛成する。教師になってから自分なりに…

話し方を磨く

誰にも言っていなかったのだが、個人的な目標として「話し方を上手くする」というものを持っている。ということで、何冊か話し方についての本を読んできている。その中から、今回紹介する。 著者である森川先生は、セミナーで「DJティーチャー」というコーナ…

この国の未来?

ご存知の通り、日本は少子高齢化社会だ。今回紹介するのは、そんな悲惨な日本の現状をえぐってくるかのような作品である。 タイトルにもあるように、「七〇歳死亡法案」という法案が可決された日本が舞台である。この法案は、「日本国籍を有する者は七〇歳に…

アクティブ・ラーニングとは機能概念

前々から楽しみにしていた一冊が刊行された(と、言いながら刊行されたのは夏のことであるが・苦笑)。確か、刊行される一年前ぐらいにAmazonで予約できたのだが、一向に刊行されなかったように記憶している。だからこそ、余計に楽しみが増していた。 第一章で…

THE TEAM 5つの法則

チームになることの重要性についてはあちらこちらで述べられている。また、チームになることの必要性についてもあちらこちらで述べられている。つまり、チームになるということは難しいことなのである。あちらこちらでチームができているのなら、こんなにチ…

赤坂真理という感性

赤坂真理というライターを知っているだろうか? 僕は、数年前の夏、赤坂真理の手に入れられる著作を貪るように読んだ。去年の夏は赤坂真理と共に過ごしたと言っても過言ではない。 その中でも紹介したい作品が『東京プリズン』である。毎日出版文化賞、司馬…

「つながり」がキーワード

21世紀を間近に控えた1999年に、いわゆる学力低下論争が勃発した。そして、翌年のPISA調査と呼ばれる国際化比較学力テストの結果が公表された。これらの経緯から、日本の子どもたちの学力低下傾向にあると判断した文部科学省は、「ゆとり教育」路線を軌道修…

大人にこそ

『星の王子さま』、この本は「不朽の名作」と呼ぶに相応しい一冊である。今、僕が手元に置いているものも新版であり(2000年初版)、原典は1953年初版である。 さて、本書の初めに作者は、親友にかける言葉が記されている。「おとなは、だれも、はじめは子ども…